錫杖岳前衛フェース(前衛壁)左方カンテ

  • 日時:2014年10月30日
  • メンバー:I西、I村、kon
  • ルート:中尾橋(6:00)~取付き(8:10)~登攀開始(8:50)~終了点(12:10~ 12:30)~取付き( 13:30 14:00)~中尾橋(15:15)

2014年10月30日に錫杖岳烏帽子岩前衛壁左方カンテをI西、I村、konの3人で登ってきた。I西さんとI村さんはこのルートは2度目だがkonは初めてだ。

岩も硬く、高度感もあってとても気持ちのいいルートだった。人気のこのルートも、この日は10月末の平日だったので誰もおらず貸切状態だった。

6:05に中尾温泉入口の橋の脇にあるにある駐車場を出発。

蒲田川を渡る。

 右下を見ると蒲田川の横に無料の露天風呂「新穂高の湯」が見える。朝は誰も入っていなかったが錫杖から戻ってきた時には2人が入浴していた。

槍見温泉の後から笠ヶ岳への登山道に入る。

しばらく歩くと錫杖前衛フェースが見えてくる。

 1時間10分ほど登山道を登ってくると錫杖沢の出合への降り口が左手に現れる。

テープが沢山ついているのですぐに分かる。木々の間から見えているのが錫杖沢だ。

錫杖沢を詰めていく。錫杖沢の岩小屋の手前から右の涸れ沢を登る。

なお、沢に沿って左岸の灌木帯の中に錫杖前衛フェースに向かう踏み跡がある。

下山する時はその踏み跡を下った方が歩きやすい。

 前衛フェースのすぐ下まで沢を詰めると左方カンテに向かう踏み跡が右に現れる。

この踏み跡を20mほど右にトラバースすると取り付きの広場だ。

 左方カンテの取り付きに到着。中尾温泉の駐車場を出発してから2時間10分だった。

これが錫杖岳前衛フェースだ。

左方カンテルートは赤いラインを登る。

1P目(Ⅲ+、50m)。I西さんがリードでチムニーを登る。以降、全ピッチをI西さんがリードする。ピッチグレードは「アルパインクライミング」(遠藤晴行著)による。

 1P目の上部。

1P目を登るI村さん。

2P目(Ⅳ、30m)。手がかり豊富な岩溝を登る。

 2P目の終了点からは高度感が出てきて気持ちがいい。穂高連峰が眼前に展開している。

上の写真の山をカシミールで確認。クリックして拡大。

 3P目(Ⅴ、20m)。ピンがほとんど無い傾斜の強いフェースを登る。I西さんが登っている箇所は少しかぶっている。微妙なバランスで登ると上部にあるガバが掴めてホッとする。ここをリードするのは怖い。

3P目の出だしの垂壁を越えるI村さん

4P目(Ⅳ+、45m)。水平バンドを右に歩き、草付きを通ってチムニーに入って行く。

チムニーの中ではザックを背負っていると結構邪魔になる。チムニー内は左の壁をずり上がる。

4P目のチムニーを登るI村さん。

5P目(Ⅳ+、40m)。左のフェースを登る。ピンがほとんど無いのでカムを効めながら登る。

5P目を登るI村さん。

6P目(Ⅲ、15m)。かぶった岩の下を左から回り込んで終了点の大テラスに登る。

6P目のかぶった岩を回り込む。

6P目終了点の大テラスから左を見ると「注文の多い料理店」の5P目の壁が真横に見える。

7P目(Ⅴ.A0、40m)。いよいよ左方カンテの核心のピッチだ。ここの出だしの4mをフリーで越えるのは相当難しい。しかし、I西さんは何とフリー(Ⅴ+)で越えていった。凄い!。私は当然にA0で越えた。

 7P目のチムニーを越える。

7P目のチムニーからクラック、カンテを越えて終了点へ。8P目、9P目もあるが、この上は灌木帯も出て来るのでここで登攀を終了して、同じルートを懸垂で下降する。7P目終了点までは取り付きから3時間だった。

 懸垂で取り付き点に到着。7P目終了点から懸垂で4Pだった。今回は天候にも恵まれ、10月末だというのに全く寒さを感じず楽しい登攀ができた。

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