羅臼岳
日時:2024 年 9月 14日
メンバー:A倉、M田、M杉 、S月女(記)
- ルート:
- 岩尾別登山口 ~オホーツク展望~羅臼岳~オホーツク展望 岩尾別登山口
私にとって羅臼といえば「良き漁場」、美味しいイクラやホタテ分けても母が出汁に用いた羅臼昆布は我が家のお馴染みであった。
知床旅情の歌詞でも丘や峠などの言葉があるものの浜辺の印象が強く山の印象が薄かった。
私が初めて羅臼岳を知ったのはヒグマ出没のニュースからであった。遭遇したら怖い→登るのは止めておこうと長年二の足を踏んできた。
けれど「羅臼」の由来はアイヌ語「ラウシ(獣の骨のあるところの意味)狩猟地」で世界自然遺産にも登録されており豊かな森と多様な生き物が知床連山の火山活動や流氷の恵みによって与えられていることを知ると、無性にその大地に立ち自然の力を感じてみたくなった。
私たちは前日、釧路空港からレンタカーで宇登呂へ入り海鮮丼で腹ごしらえをした後、カムイワッカ湯の滝登りを楽しんだ。滝の水質が強い酸性のため、苔があっても水の中を歩いけば滑りにくく初心者でも比較的安全に沢登りができる。上に上るほど水温も上がり、滝の流れに逆らってじゃぶじゃぶと進んで行くのは冒険のようでとても楽しかった。夏は多くの家族連れも訪れるようでおすすめのアクティビティだ。近くに鹿が多く生息していて可愛い顔で挨拶してくれた 。
車窓からも、知床富士の異名を持つ羅臼岳の姿が広大な牧草地の向こうに窺え、心が躍った。
その後岩尾別温泉「地の涯」に入り温泉で疲れを癒し早めに就寝、翌日に備えた。
翌朝、天気はまずまずでホテルの裏手にある登山口から歩き始めた。暫く樹林帯を歩くとオホーツク展望に着く。初めてみるオホーツク海であった。さらに歩をすすめ羅臼平まで来ると青空をバックに目指す頂の岩とハイマツのグリーンのコントラストの風景が広がっていた。
そこから先はハイマツ帯を進み、途中雲の影からは太平洋上に国後島であろうか北方領土も見えた。険しい岩稜を越えると足元からエネルギーを感じ力が湧いてくるようであった。
ようやく着いた山頂からは、突き出た知床半島の様子がよくわかり北の果てまで来たんだいう充実 感でいっぱいになった。