ネパール・エベレスト街道トレッキング(前半)

日時:2025 年 4月 9日~19日

メンバー:I塚

エベレスト街道を歩き、カラパタールに登頂、 山頂からエベレストの雄姿を間近に見る予定で出発した。昨年初めて行ったスイスが 4,000m弱だったので、今回の 5,600mという高度もさることながら 3 週間という日程も私にとってはハードルの高い海外登山であった。

4/9 成田空港~カトマンズ

直行便で 8 時間、カトマンズに到着。今回のツアーはカラパタール 2 名、ロブチェ 4名、カラパタール+ゴウキョ 2名、エベレスト登頂 3名、ガイド1名、計12 名で編成。それに明後日から現地のガイド、ポーター、コック、荷揚げにゾッキョたちが加わる。

4/10 トレッキングの準備と市内観光

世界遺産ボダナート(チベット仏教の 36mの巨大仏塔)

4/11 カトマンズ~ルクラ~マンジュ

世界で最も危険な空港、ルクラ。滑走路の長さは 500mしかない。前日、前々日の2 日間、雨のためルクラ行きの飛行機は飛ばなかった。今日は朝一番のチャーター便でルクラに向かう。18 人乗りのプロペラ機だ。まずは第一難関を突破した。ルクラに早く到着できたので、午後は予定より先のマンジュまでのトレッキングとなった。

4/12 マンジュ~ナムチェバザール
ナムチェバザールはエベレスト街道で一番大きな町だ。前日マンジュまで来ていたので午後は時間に余裕があり、町の散策や美術館見学もできた。

クンビラ(神の山)人が登ってはいけない山
町の中心部にて
モモ(三種食べ比べ)
川沿いを辿り、吊り橋を何度も渡る
馬も牛もゾッキョも渡る

4/13 ナムチェバザール~クンデピーク~クムジュン
高所順応を兼ねて 4,239mのクンデピークに登る。私は高所障害の症状が出始めていたため、別行動で稜線上までにとどめた。

左端がクンデピーク

4/14 クムジュン~パンボチェ
この日からトレッキング中のザックをシェルパに持ってもらう。歩行中にふらつくこともあって、僧院のあるタンボチェ経由のルートはパスして直接パンボチェに向かうことになった。夜は非常に眠くなり、ウトウトし始めると必ず誰かが声をかけてくれた。こういう時に寝てしまったら必ず高山病になるらしい。この眠さ、かなりヤバい状況・・・・。

ロッジの後ろは山が迫ってる
アーベントロートのアマ・ダブラム 右下は我々の共同装備に一部

4/15 パンボチェ~ディンボチェ
この日もザックは持ってもらって空身で登るが、それでもしんどい。

夕方雪が降った。仕事を終えて、雪にもじっと耐えるゾッキョたち

4/16 ディンボチェ~カンヅマ(下山開始)
ディンボチェ 2 日目の朝、SPO2 は 46、とうとうこの日下山宣告を受けてしまった。多少の体調不良はあっても頑張ってきたが、このまま先に進むのは難しくなってきた。
4,343mのディンボチェで私のチャレンジは終了となった。日本語のできるシェルパのチェリーさんが私に付き添ってルクラまで下りてくれることになった。ふらつきがあり、馬に乗って今日の宿泊地カンヅマまで行く。

4/17 カンヅマ~モンジュ
登山開始後、初めての雨。ロッジに到着してまもなく降り始める。朝まで続く大雨に。

満開のシャクナゲ、山の至る所に
行程中、唯一エベレストの頭だけ見えた

4/18 モンジュ~ルクラ
朝、雨はやんで晴れたが、登山道は馬やゾッキョの糞でグチャグチャ、最悪の登山道をルクラまで下りる。

村の中にもマニ車があり、仏具を回すとお経を唱えるのと同じ公徳があると信じられている
ネパールは飼い犬も野犬も多い
登山道の土は乾燥し埃っぽい

4/19 ルクラ~カトマンズ
早朝ルクラの空港に向かう。全ての手続きを終えて、空港待合室へ移動する。ここでチェリーさんは私を見送った後、すぐにロブチェに戻り、登山隊に合流するという。一人待合室で待っているとどうやら私が乗る飛行機から飛ばないらしいアナウンスが・・・・。ルクラ空港は、四方に山が迫っていて少し雲が出ても飛行機は止まってしまう。飛行機が飛ばないなんて私にとっては想定外のこと。どうしようかと途方にくれていると、チェリーさんが戻ってきてくれた。どうやらルクラを発つ前に私の乗る飛行機が飛ばないという情報が入ったらしい。このときの不安と安堵の気持ちは言葉にできないほどだった。すぐにヘリコプターでカトマンズに行く手続きをとってくれた。といってもそこはゆっくり流れるネパール時間。9:30 から 15:00 まで待ってようやく乗ることができた。ヘリコプターで下りるだけでも十分怖いのに係の男性は私に前に乗るよう指示する。ヘリコプターは山の斜面に向かってぶつかっていくように飛行し、木のてっぺんすれすれを通って山を越えるので、ホントに生きた心地がしなかった。

カラパタールからこんな山々が見えていたはず
奥がエベレスト

カトマンズ空港に迎えにくれた現地の手配会社のデンリさんとホテルに戻り、明日からのトレッキングの打ち合わせをする。アンナプルナ方面のトレッキングを 5 日間で行くことに決めた。私のエベレスト BC チャレンジは終了し、一旦仕切り直して新たなトレッキングを始めることになった。明日から同行のガイドも紹介してもらった。「気持ちも切り替えて、明日からのトレッキングも楽しもう!」ということで、後半はアンナプルナのトレッキングです。

余白があるので、カトマンズミニコラムを追加
どのトレッキングコースを行くにしてもカトマンズから国内線は離発着するので、必ず通る場所となる。どこからこんなに人が集まってきたのかと思うほどネパール人も観光客(特にインド人とヨーロッパ系)が多く、日本人は少ない。よく言えば活気のある町である。道路は車やバイクの流れが途切れることなく続く。隙間があれば車もバイクも人もどんどん入ってくる。交通ルールや信号はなく、皆勝手なマイルールで動く。道路を渡るときは途切れない乗り物の流れに割って入り、勇気を出して前に進むしかない。
カトマンズの大気汚染は世界有数で常にどんよりと曇っている。排気ガスと砂埃がひどく、喉や鼻の粘膜を痛めやすいのでマスクとのど飴は必須となる。

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